約定返済額(毎月返済額)とは
毎月返済額とは、多くの場合手数料・利息・元金充当額の合計です。
たとえば15,000円と決められている場合、まず手数料と利息が左記の金額から引かれます。
残りの金額が実際の返済額となります。
実際に返済できる金額・完済までの総支払額を調べる前に、利息の計算方法を押さえておきましょう。
利息の計算方法
どんなキャッシング契約でも、利息の計算方法は同じです。
毎月支払う額に含まれている利息は、下記の式で計算されています。
利息=残元金×金利÷365(うるう年は366)×次の約定返済日までの日数
残元金とは、“元々借りた金額のうちの未返済分”です。
また、利息は毎日加算されています。
毎月返済額から利息を引いた額が「元金充当額」となります。
利息を計算するための残元金は、金融会社の会員サイトもしくは返済時のATM明細で確認しましょう。
「元金」もしくは「残高」と記載されています。
契約時に指定されている返済回数
銀行系カードローンでは決まった取り決めはありませんが、消費者金融では「返済60回」で毎月の返済額を計算します。
借主の負担を考えた計画だと説明されますが、実際は民法上の時効が理由です。
借りたお金を返さずに5年経過した場合、時効を主張して返済を拒めれる権利が発生します。
回収できなくなるのを防ぐため、年12回の支払いと計算して60回までとされているのです。
支払回数ごとの総支払額
利息は返済の度に計算しなおされるため、総支払額・回数の計算は非常に複雑になります。
全国のカードローン利用者に最も多い契約である、金利18%で50万円キャッシングした場合の返済期間別・総支払額を確認します。
5年:毎月13,000円/745,035円
4年:毎月15,000円/694,050円
3年:毎月19,000円/638,078円
2年:毎月25,000円/597,201円
1年:毎月46,000円/549,146円
※参考)アコム公式サイト
毎月返済額こそ少ないものの、60回払いギリギリで支払うと総支払額が膨大になることが確認できます。
ここで気をつけたいのは、多くの金融会社で残債に合わせて毎月返済額(約定返済額)が減ることです。
上記の例だと、残元金40万円までは13,000〜15,000が約定返済額と定められますが、40万円以下・10万円刻みでこの金額は変動します。
ATMに表示されている返済額が少なくなったからといって返済ペースを遅らせると、完済までの期間がどんどん伸びていきます。
確実に目標年数内で返済を終わらせるには「何年のプランで・完済まで毎月必ずいくら払うか」という計画を立てる必要があります。
とはいえ自力で完済までの各種計算するのは困難であるため、エクセルの活用・スマホアプリの利用を推奨します。
おすすめのスマホアプリ
iPhone・Android両方で使える、人気の返済計画用のスマホアプリを紹介します。
iLoan Calc
有料アプリですが、最も機能性の高いものです。
借りた日・1回目の返済日・毎月返済したい金額を入力するだけで、総支払額や支払回数の計算を瞬時に行ってくれます。
そのままPDFファイルに出力してプリントアウトすることもできます。
どこでもローン計算
無料アプリのなかでは最もおすすめできるものです。
借りた金額と金利・最初の返済日を入力すると、完済までの毎月の残元金・利息を全て確認できます。
デメリットとしては、毎月返済可能な金額から支払回数を逆算することが出来ない点です。
「どのくらいの期間で返したいか」から簡単に計算したい人におすすめできます。
任意整理後の返済額の計算方法
任意整理をする場合、依頼した法律家から「受任通知」を送った時点での利息・遅延損害金・残元金の合計額を返済することになります。
原則として金利0%(利息なし)で支払っていくので、左記で計算した額を36回〜60回の分割払いで完済すると考えましょう。
相談前の準備
事務所に行って依頼を決めると、当日中または翌営業日には受任通知を発送します。
最適な返済プランを組むため、依頼を決心した日に総返済額を確認しておくのがおすすめです。
督促が来ていない段階であれば各金融会社のコールセンターに電話確認をするのが確実ですが、担当者と話すのが憚られる状況なら、会員サイト内にて前述の合計金額を算出しましょう。
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