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比較されやすい2つの無担保ローン
急な出費や生活費の不足時など、個人がお金を無担保で借りたいときによく比較検討されるのは、消費者金融と銀行カードローンです。
少し前までは、銀行には個人向けの無担保ローンはなかったので、まだ銀行カードローンの存在を知らない人も多いのですが、今では銀行も積極的に個人向け無担保ローンに取り組んでいます。
お金を借りるのが後ろ暗い…というのも、もう昔の話かもしれません。
銀行も消費者金融も、今やCMに有名人を起用し、結婚式や旅行、学費などお金に困った時に、気軽に安心して借りられる印象を私たち に与えるようになりました。
その影響で、お金を借りることが気軽になってきたものの、選ぶ方としては何を選んでいいかわからない状態になっています。
これは実際によくある話なんですが、好きな有名人がCMに出てたからという理由で申し込む人もいるくらいなんです。
一度に払う利息の違いはたいしたことなくても、積み重なるとけっこう違うんですよ。
お金を借りるときは、少しでも有利な条件で借りられるように、どこでお金を借りるのかということも、よく比較して考えるべきです。
何を優先するべきかは人によって違うので、金利以外の面でも比較をして、自分に合った金融機関を探しましょう。
ここでは、よく比較される銀行カードローンと消費者金融の特徴と、タイプ別におすすめのローンをご紹介します。
銀行カードローンの特徴
メリット
①金利が低め
銀行カードローンの最大のメリットは、消費者金融と比べて金利が低いことです。
いくら借りるのか返済期間はどのくらいなのかによって支払う利息額は変わってきますが、金利が安くて困ることはありません。
銀行カードローンの場合は、14%台
消費者金融の場合は、18%台
これが実際にどのくらいの差になるかと言うと…
例) 99万円を24カ月で返済する場合
年率14.5% 月 47,766円
年率18% 月 49,424円
(簡易的な計算になります。)
普段、10円でも安く買おうとしている主婦であれば大きな差を感じるでしょうし、月に安定した収入がある人であれば大きな差に感じないかもしれません。一般的には、金利が1%変われば大きな違いと言われています。
上記は、あくまで平均値であり、銀行カードローンの中にも、消費者金融と同じくらいの金利を適用しているところもありますが、消費者金融より大きく金利が高い…という銀行カードローンはありません。
銀行カードローンが低金利の理由は、いくつか挙げられるものの一番の理由はその業務形態にあります。
消費者金融の事業内容が貸付業務のみであることと比べて、銀行は預金業務もあります。つまり、資金力があるから金利を低く設定できるというわけです。
②総量規制対象外
総量規制とは、年収の3分の1以上の貸付を行ってはいけないというものです。
消費者金融は総量規制の対象となるので、年収と他社からの借り入れ状況に応じて、貸付額が決まってきます。
それに対して、銀行カードローンは総量規制の対象外ですので、年収の3分の1以上の貸付も可能です。
とはいっても、無制限で貸してくれるわけもなく、返済比率は年収の30~40%とされています。
例えば、年収300万円の人の場合
消費者金融では、100万以下の貸付
銀行カードローンでも、90万~120万の貸付となります。(おおよそです)
総量規制の対象外だから、たくさん借りられるというわけではありませんが消費者金融と比べて規制がない分、幅がありますね。また、銀行カードローンで借りた分は総量規制の対象とならず計算されないので、次にどこかでお金を借りる場合にもメリットがあります。
銀行カードローンがなぜ総量規制の対象外かというと、総量規制は貸金業法による貸金業者に適用されますが、銀行は貸金業法ではなく 銀行法が適用されるからなのです。
③専業主婦でもOK
銀行カードローンの中には、すべてではありませんが、個人収入0の専業主婦の方にも融資可能としているところが大手銀行をはじめたくさんあります。
消費者金融では、専業主婦への貸付を基本的にはNGとしているため、専業主婦でお金を借りたいという方は、銀行カードローンで借りるのがスムーズです。専業主婦でも特に変わった手続きがあるわけでもなく、配偶者にも内緒で(自分で気を付ければ)借りることができます。
しかも、みずほ銀行屋三菱UFJ銀行などの大手の銀行カードローンでも対応しているので、ちょっと生活費が足りない…というときに駆け込む主婦層が増えてきています。
④安心感
一般の人にとって、「銀行」は「消費者金融」よりも安心感があるようです。
どんな点に安心感を覚えるのか、人によって違いますが、例えば
・スタッフの対応が丁寧で優しいか
・厳しい取り立てをしていないかどうか
・金利が高くないかどうか
・無理な貸付をしていないかどうか
などでしょうか。
どちらも無理な貸付けや違法な取り立てはできないように法律で規制されていますし、スタッフの対応も徹底されていますので、いきなり怖い人が出てくるようなことは消費者金融でもありませんが、「銀行」というブランドがあるのです。
借金は精神的にも負担を感じる行為ですから、各自が少しでも安心感を感じられるところで借りられればいいですよね。
デメリット
①サラ金より安心だから…
安心で健全なイメージは、銀行カードローンのメリットの1つですが、実は人によってはデメリットにもなってしまうんです。
というのは、サラ金(消費者金融)より安心できるから、ついつい借り過ぎてしまう…ということ。
どこで借りようと借金は借金です。あまり安心感がありすぎると、「銀行だから大丈夫。」「借りられるときに、まとめて借りてしまおう。」そのような思考になりやすいので要注意です。
②審査が厳しい
消費者金融と比べると、銀行の審査は厳しいです。
消費者金融の審査通過率は、大手であっても50%以下ですが、それより銀行カードローンの通過率は低いです。
この数字だけ聞くとお金を借りるのはすごく大変なように思えてきますが、はじめての利用する人で安定した収入のある人の場合は審査率はもっとあがります。
銀行は、誰にでもお金を貸すのではなく、貸す人を厳格に選んでいます。
信用できる人なのかちゃんと返済能力があるかどうかを、過去にさかのぼって厳格に審査をしているため、消費者金融と比べると間口が狭いんです。
過去に金融事故を起こしている場合や少額でも延滞を繰り返している人は、審査通過は厳しくなりますね。
③審査に時間がかかる
一般的には銀行カードローンの審査は時間がかかると言われていますが、最近では大手銀行カードローンをはじめ、審査時間最短30分や即日融資可能とするところが増えてきました。
とはいえ、消費者金融に比べると、銀行カードローンで即日融資可能なところは大手や個人向け融資に力を入れているところ…審査に数日かかるところも多くあるため、時間がかかると思われています。
銀行の審査に時間がかかる理由は、保証会社が絡んでいるからです。
保証会社とは、もし返済がされなくなったときに債務を一括で代位弁済し、その後保証会社が債務者に請求を行っていくというものです。
利用者から申込がされると、保証会社に確認をし、その後銀行の審査が行われます。審査が2回あるようなイメージです。
一方消費者金融では、保証会社を立てていません。銀行カードローンの方が1クッションある分、時間がかかってしまうというわけです。
消費者金融が保証会社を立てない理由は、消費者金融自体が保証会社の業務を行っているからです。実は、銀行カードローンの保証会社も、消費者金融やクレジット会社などの貸金業がなっていることが多いです。
消費者金融の特徴
メリット
①スピード感
審査時間、審査から振込までの時間、申込回答時間にいたるまで、消費者金融のサービスにはスピード感があります。
審査時間は、最短30分~60分としているところがほとんどで、即日対応はもはや当たり前。審査に通ってから振込までの時間も、最短10秒~10分ほどで完了するほどです。
お金というのは、急に必要になるものですが、はじめてお金を借りようとする人は何をどうしていいのかもわからないこともあります。そんな時に、消費者金融に相談すると回答も早いですし、その日のうちに融資まで受けられるという、急いでいる時には心強い存在です。
②銀行に比べると審査が甘め
消費者金融の審査は、銀行カードローンより甘めです。
審査通過率も消費者金融の方が高いですし、実際、銀行カードローンの審査は落ちてしまって人が消費者金融に申し込み、審査に通ったということもよくある話です。
審査が銀行カードローンよりは通りやすく、そして早いということから、はじめてお金を借りる方はもちろん、審査に不安があり自信がない人から消費者金融はよく選ばれています。
③サービスの充実
消費者金融は、サービス面が充実しています。
例えば・・・
・夜間や土日も営業しているところが多い
・ATMの数が多い
・WEBやスマホからの手続きが簡単にできる
・申込方法や返済方法が豊富で、都合のよいものを選べる
など、どんな利用者でも使いやすいようなサービスを整えています。
銀行カードローンと消費者金融とどちらも利用したことのある人は、まず充実したサービスに驚かれます。
時間を気にしなくてもいい、WEB完結であれば家から一歩もでず誰とも話さずに融資が可能。これは忙しい現代人や人となるべく人と会話をせずに済ませたい人には魅力的な特徴です。
④無利息期間
はじめて利用する方を対象に、契約から14日から30日を無利息期間と設定している消費者金融が多くあります。
この期間内に返済すれば利息はかかりませんし、分割の返済の場合は30日無利息期間であれば31日目から利息が発生することにな るので少しお得になります。
次のお給料日に一括で返す予定の方や短期返済を考えている方は、金利の負担が少ないのでおすすめです。
⑤銀行に比べて、敷居が低く感じる
その昔、サラリーマンが無担保で借りられる金融機関「サラ金」という名で呼ばれていたように、サラリーマンがちょっとした生活費を 借りるのには、銀行カードローンより消費者金融のほうが身近に感じられるようです。
イメージ的に、生活費や急な出費のために、銀行へ行く…というのは、一般人には少し重い行動ですね。次の給料日までのつなぎ資金を借りたいけれど、銀行が貸してくれるわけがない。貸してくれたとしても、めんどうな気がする…そんな 気がするのもわかります。
消費者金融は、誰でも利用できそうな気軽さがありますが、それは消費者金融の業務は貸付のみのため、積極的に利用してもらって利益を上げる必要があるからなんです。
⑥審査が早い
大手消費者金融の審査時間は、最短30分。WEB完結サービスの簡易審査なら、最短10秒というものまであります。
全体的に消費者金融お金は急に必要になることが多いですから、利用者としては1分1秒でも早く借りたいのが正直な気持ちです。週末のデート資金が少し足りないから、ちょっと借りよう!という時に、審査に数日かかってしまったら…デートはキャンセルするしかないですよね。
銀行カードローンでもスピード審査をウリにしているところもありますが、消費者金融の場合は業界全体がスピード対応なのです。
デメリット
①銀行に比べて金利が高い
消費者金融は、一般的には銀行に比べると金利が高めです。
出資法・利息制限法で制定されている上限金利は、20%以下。各会社、この範囲内で金利を自由に設定することができますが、ほとんどの消費者金融は18%~20%に設定しています。一方、銀行の平均は14%台なので、金利の差は一目瞭然ですね。
②総量規制の対象
消費者金融は、総量規制の対象です。
年収300万円の人であれば、100万円以上は借りることができません。たとえ101万であってもダメです。
法による規制なので、交渉をしたからどうにかなるというものではありません。
ですから、自分の年収をしっかりと把握して借入希望額に問題がないかどうか、自分で確認しておきましょう。
特に気を付けるべき人は、他社からも借り入れをしている人です。総量規制の対象となる貸金業者から借りているものすべての合計が、年収の3分の1以下でないといけないため、審査時には、他社からいくら借りているのか厳密に調べられます。
総量規制は、無理な借金や無理な貸付をなくし、多重債務に陥らないための制度ですが、必要金額の多い人や借金が増えてきた人にとってはやっかいな制度となってしまっています。
少しでも多くお金を借りるには…
少しでも多くお金を借りたい、あとちょっとだけ目的額に足りないという場合は、総量規制のことを少し考えてみましょう。
以下のどの方法が、一番多く借りられる可能性があると思いますか?
・消費者金融で年収の3分の1まで借りる
・銀行カードローンでめいっぱい借りる
・消費者金融で借りてから、銀行カードローンで借りる
・銀行カードローンで借りてから、消費者金融で借りる
答えは、「銀行カードローンで借りてから、消費者金融で借りる。」です。
消費者金融のみの場合は、総量規制によって年収の3分の1までの貸付。銀行カードローンのみの場合は、規制はないものの年収の20~30 %程度までですが、両方で借りれば少し多めに借りられる可能性があります。
ここで注意したいのは、借りる順番です。
消費者金融で借りてから銀行カードローンの申し込みをした場合は、融資は難しくなります。
なぜなら銀行カードローンの審査は厳しいからです。消費者金融でいっぱいいっぱい借りている状態では審査通過は厳しいです。
ですから、銀行カードローンの審査に通過してから消費者金融で借りた方が賢い!銀行で借りた分は総量規制の対象外になってい るので問題がありません。
できれば、複数社から借りる状況は避けた方が言うまでもありませんが…
結局、どうやって決めればいい?
さて、ここまでのところで銀行カードローンと消費者金融、それぞれのメリットとデメリットを説明してきました。
ここからは、どちらを選んだほうがよいのか?何を基準で選んだ方がよいのか?についてお話しします。
どちらが良いかは、人によって違います。自分の条件に合ったところを選ぶべきですが、特に優先すべき事項がない場合は、「金利」で決めるべきです。
どんなに少額だったとしても、すぐに返済する予定だったとしても、借金は借金。払う利息は1円でも安い方がいいです。
また、一度取引ができると、手間が少ないので2回目も同じところを利用する人が多いので、金利が高いところを選んでしまうとずっと高いまま…どうせなら金利が低い会社とお付き合いし ておきたいところです。
お金を借りようとしている時は、金利よりもスピードや手軽さを重視しがちです。
しかし、返済が始まれば金利が第一になります。スピード簡単!という甘い文句に惑わされず、金利や返済方法に着目をして検討するようにしましょう。
具体的には、はじめての方には、消費者金融より銀行カードローン、その中でも金利の低いところ、既にに口座を持っている銀行をおすすめします。
条件で決める
すぐに借りたい
今すぐにお金が必要!今日中に借りたい!という緊急の場合は、まず銀行カードローンの中で、即日融資OKのところを検討し、条件が合わなければ大手消費者金融をおすすめします。
銀行カードローンの中には、三井住友銀行カードローンやバンクイック・レイクなど、即日対応可能なところもありますが、全体的に見ると条件が多い所や、対応銀行数が少ないんです。
消費者金融でしたら、大手はほとんど即日融資が可能ですし、夕方や夜に申し込んでも即日可能なところが多くあります。
もちろん午前中に申し込みをすませていれば、当日融資でもかなり余裕がありますし、融資の方法も振込みやATMと選択することが可能です。夕方以降の申し込みの場合は自動契約機を利用して、ATMでおろすことができます。
会社によっては、条件を満たしている人には深夜でも振り込んでくれるサービスもあるので、遅い時間に急に必要になったときは最初から消費者金融に行った方が確実ですね。
土日に借りたい
土日に借りたい場合は、土日に申込・審査融資のすべてをしてくれるところを探さないといけません。
土日に営業をしていても、申込だけ可能で、審査や融資は週明けになる…ということもありますので、申込前に融資までOKかどうかまで確認をしましょう。
銀行カードローンの中にも、土日の即日融資に対応しているところがいくつかあります。申込み方法は各社によって違うので一概には言えませんが、自動契約機を使うところが多いです。
また大手消費者金融なら、土日祝日でも対応しているところがほとんどです。ただ、営業時間や審査・手続きの方法は平日とは若干変わってくることがあります。
すでに口座を持っている銀行が土日対応しているのであれば、銀行カードローンを優先し、そうでないなら消費者金融を当たってみるのがよいでしょう。
専業主婦の場合
専業主婦の場合は、専業主婦OKをうたっている銀行カードローンしか選択肢はありません。
厳密にいえば、配偶者の同意がある場合配偶者貸付ができる消費者金融もありますが、ほとんどのところではやっていませんし大手で対応していないので、利用するのは難しいんです。
大手の銀行カードローンでは、専業主婦OKとしているので、他で借りることを検討する必要もないでしょう。
最後に
銀行カードローンと消費者金融、どちらを選ぶかは、その人の条件次第です。
ただし、どちらも借金は借金。利息が発生することを考えれば、一番に金利の低い業者を選ぶべきです。そこで条件が合わないのであれば、他を探す。
例えば、すでに口座を持っている銀行、近くに自動契約機があるところ、WEB上で申込から融資・返済まで完結できるところなど、あなたにとってどんなサービスがあれば便利なのかということです。ぜいたくを言えばきりがありませんが、返済方法が豊富だったり手軽だったりと、返済時の負担を減らすことは考えておいた方がいいいです。
例えば、家族バレしたくない人は、自動引き落としによる返済じゃなくて振り込みによる返済の方が便利です。近くに提携銀行があるかどうかなんかも選ぶ基準になりますね。
銀行カードローンと消費者金融で比較するのであれば、初めての人は銀行カードローンから検討することをおすすめします。
利息が安いですし、サービスも今や消費者金融と変わらないくらいのところがあります。
審査の通りやすいうちに銀行カードローンで借りておいた方が、長い付き合いができます。というのは、ちゃんと返済をしていけば信用力もついてくるので、2回目に借りるときや限度額を増やしたい時にプラスになってくるのです。
逆に、短期間で返すから金利よりサービス面を重視したい、特に返済方法や営業時間に選択肢が多い方がいいという方は、消費者金融が向いています。
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