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奨学金とキャッシングの関係
奨学金を借りる人は、年々増加しています。
2014年の調べによると、大学卒業時点の平均残債は288万円・完済まで20年の計画で契約している人が多数います。
就職が決まっていてショッピング用のクレジットカードを持ちたい・思わぬ出費に備えてカードローンの新規契約をしたいというニーズに、奨学金の返済はどう影響するのでしょうか。
奨学金の支払い遅延状況
奨学金を借りるときに「個人信用情報の取り扱いに関する同意書」というものにサインしている場合、注意が必要です。
日本学生機構の公式アナウンスによると、3ヶ月以上の支払い遅延で信用情報期間に通達するとのこと。
実際には、消費者金融や銀行系カードローン同様に、2ヶ月めで通達するケースが多いとの情報があります。
一度支払い遅延の情報が伝わってしまうと、以降1年間はキャッシングの申し込み・ショッピングローンの新規契約などに悪影響を及ぼします。
連帯保証人(保護者)への影響
奨学金を借りる人は、ほとんどの場合保護者を連帯保証人として指名することになります。
滞りなく返済していれば、保護者のかたに影響はありません。
しかし、返済遅延が長引き・保護者へと請求先が写った場合は、事情が大きく変わります。
このときの法律上の奨学金の扱いは、保護者のかたの借金ということになります。
また、請求先が保護者に写るほどの支払い遅延だと、一括請求される場合がほとんどです。
話し合いで分割払いに『戻す』こともできますが、これにはあまりよくない話も飛び交っています。
あまりにも返済に対して不誠実である場合、保護者への請求〜分割払いの合意に至った時点で「任意整理をした」という扱いになるのではないか、ということです。
任意整理は端的に言えばブラックリスト入りの条件ですが、学生本人・保護者のかたそれぞれがリストの対象となってしまう可能性があります。
奨学金の返済はクレジットヒストリーになるか
これまでローンを組み、返済してきたという実績も、キャッシング審査に有利に働きます。
これをクレジットヒストリーと呼びますが、奨学金は「実績」にはなりません。
奨学金を借りている/返済遅延状態でカードローンは利用できるか
結論から言えば可能です。
これまで述べてきた奨学金の信用情報への影響を踏まえて、キャッシング新規申し込み時の審査への影響について解説します。
カードローン審査時に見る内容
奨学金の残債・支払い期間は、カードローンの審査の対象外です。
返済が滞りなく進んでいる人に関しては、奨学金を借りているという事実を信用情報機関に通達されることすらありません。
ただ一点だけ、過去1年以内に返済の遅延があったか・なかったかということが確認されるだけにとどまります。
消費者金融なら借りられる可能性大
借金は奨学金だけ・ローンもキャッシングも契約したことがないという人ならば、消費者金融がおすすめです。
30万円以内であれば、過去1年間に奨学金の返済遅延があったとしても、それが度重なっていない限り審査に通る可能性は十分にあります。
奨学金の支払いが遅れそうな時は
奨学金の返済がどうしても苦しい・そのためにカードローンを使いたいという人は、1度他の手を考えましょう。
その性質上やむを得ない借金なので、日本学生機構・地方の育英会ともに、学生の事情を十分に考慮してくれます。
2ヶ月以上の返済遅延が起こるようなら、まず1度連絡をして、返済プランの相談をしてみてください。
低所得など然るべき理由があれば、家計収支表を含めた書類の郵送手続きで、最大10年まで返済を猶予してもらうことができます。
こうしてきちんと手続きをとっておけば、支払い遅延でブラックリスト入りすることもありません。
金利が高くなったりすることもないので、安心して生活を立て直すことができます。
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