消費者信用情報機関とは？

消費者金融から借金したことはありますか？ カードを使って買い物をしたことありますか？ 大抵の方は、このような経験があるかと思います。
そのような利用者の支払状況がコンピュータに登録、管理されます。 このような情報を管理しているのが消費者信用情報機関です。

この消費者は支払が遅れることが多い、 多くのクレジットカードを利用している、 など、利用状況が登録されているのです。
貸金業者は融資の申込を受けた場合、貸金業法に従って、 申込者がこれまで延滞してないかな？ 借り過ぎてないかな？ という信用情報（異動情報、金融事故情報などとも言います）を照会する必要があります。
これは、借金を返済するために借金をするといったような多重債務者を増やさないことも目的のひとつとなっているわけです。
ちなみに、消費者信用情報機関で、国から指定を受けている大手は3つあります。 株式会社シー・アイ・シー（CIC)と株式会社日本信用情報機構（JICC）、全国銀行個人信用情報センター(KSC)です。 CICは信販・カード会社系列で、JICCは消費者金融会社系列、KSCは銀行系列系です。  

この制度の問題点とは？

さて、この制度で問題になることがあります。  

開示請求や訂正が可能。

1つは、カードで買い物をしようとした時に、心当たりもないのにカードの利用を断られてしまったというトラブルです。
このようなトラブルが頻発したため、信用情報機関は、本人から信用情報の開示請求があった場合にはこれに応じなければならなくなりました。
もしその情報が間違っていることが確認されたなら、訂正や削除に応じなければなりません。
さらにもう一つの問題があります。  

コード71ってナニ？

「過払い金請求」というのを聞いたことはないでしょうか？ 払い過ぎた利息を貸金業者から返してもらうために起こす訴訟です。
最近は、司法書士事務所や法律事務所の広告でも、過払い請求の文言をよく見かけますね。
この過払い金請求をすると、信用情報機関に「コード71」と登録されます。
「コード71」とは利息などの契約が変更されたという意味を持つのですが、これが登録されると、融資を申し込んでも断られるということが多々あります。
そのため、過払い金返還請求を躊躇する人たちが出てきてしまいました。これでは、消費者は苦しいばかりです。
そこで、過払い利息の返還請求をビジネスにしている弁護士たちが、過払い金返還請求を信用情報に登録しないように迫り、登録されないようになったのです。
ただ、いずれにしても、借金の返済状況やクレジットカードの利用状況などが登録されていますので、多重債務が避けられる一方、以前と比べると容易には借りられなくなったことを念頭においておくべきでしょう。