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金貸しを表現する、さまざまな言葉
お金を貸すことを生業としているいる銀行以外の業者は、その業務形態により様々な名前で呼ばれています。
消費者金融・サラ金・街金・高利貸し・闇金…などなど、これらの違い、はっきりとわかるでしょうか?
特に大事なのは、法にのっとったまともな業者と違法な業者の違いです。
これらを見分けられないと、思ってもいない苦労をしてしまうことがあるのです。
・知らずに、違法な金貸しからお金を借りてしまった…
・どの業者も同じだと思い込み、たいして調べもせずに借りてしまった…
その結果、厳しい返済に苦しんだり、精神的に追い詰められたりしてしまった人もいます。
消費者金融と闇金は、まったく違うものです。
お金を借りる人もそうでない人も、一般常識として知っておいて損はないでしょう。
ここでは、言葉の説明と違法な貸金業者(闇金)の見分け方、その危険性について説明していきますね。
でも、街金の気もするし、サラ金の気もするし、そもそも全部消費者金融のような気もします。
消費者金融とは
消費者金融とは、消費者個人の信用のもとに、無担保・無保証で融資をするサービスを持つ貸金業者のことです。
CMや広告でよく見かける、プロミスやアイフル、SMBCモビットなどなど、全て消費者金融にあたります。
こういった大きな会社だけではなく、みなさんが聞いたことのないような小さな貸金業も消費者金融にあたります。
わかりやすくいうと、ちゃんと貸金業としての届け出をしており、利息制限法と出資法の上限金利の範囲内で貸し付けを行っているまっとうな貸金業者のことをすべて消費者金融と言います。
◆サラ金とは
消費者金融は、一昔前は、サラリーマンが借りられる金融会社ということで「サラ金」とも呼ばれることが多かったんです。
つまり、サラ金=消費者金融なんですが、サラ金というと、金利が高くて取り立てが厳しくて、一度借りたら地獄に落ちるくらいのイメージまで持たれているようですね。
それも昔の話で、今は法律も改正され、厳しい取り立てもできなくなりましたし、上限金利も低くなりました。
総量規制が適用され、多重債務から消費者を守る仕組みが整い、個人が安心してお金を借りる事の出来るようになっているのです。
しかし実際は、「サラ金」という言葉はマイナスの意味で使われることが多いんです。
知り合いから「サラ金を紹介してあげる。」と言われて借りてみたら、実際は「闇金」だったということもありますし、「サラ金からお金を借りた」と話したら「あんた骨の髄まで搾り取られるわよ…」と心配されたという話もあります。
何が言いたいかというと、みんながみんな「サラ金」の意味を理解して使っているわけではないということ。
もし「信用できるサラ金だから、紹介してあげるよ。」と言われたとしても、「本当に法にのっとった消費者金融なのか、もしかしたら闇金化もしれない」と疑いを持って欲しいのです。
街金とは
街金、町金、マチ金、いろんな字がありますが、街金はその名の通り「街の金融屋さん」です。事務所が市街地にあることから「街金」と呼ばれるようになりました。
街金という特別な金融屋さんがいるわけではなく、消費者金融の一部が街金と言われているのです。
その他の消費者金融との違いは、エリアの規模だけ。お客さんが全国にいるか地元だけか、活動が全国か地元かという点です。
プロミスやアコムなどの大手消費者金融は、全国に事業所があり全国のお客さんにお金を貸していますが、街の小さな金融屋は、広告にしても営業活動にしても地元周辺のエリアにとどまるため、お客さんも地元の人が多くなります。
病院に例えるなら、サラ金は大学病院で、町のお医者さんが街金というわけです。
マチ金という言葉から、怖いイメージをしてしまう人も多いんですが、地域密着型と言えば少し良いイメージを持ってもらえるかもしれません。
実際、街金は、なかなか機転の利いたサービスをしてくれることがあるんです。
大手消費者金融と比べると、無人契約機がなかったりネットでの申込ができなかったりと、サービス面で対応できないこともあるのは事実ですが、遅い時間でも接客してくれたり、相談事などの融通が利きやすかったりとメリットもあるんです。
しかし、今街金の数はどんどん減ってきています。
法律の改正や大手消費者金融の拡大により、営業が厳しくなった街金の多くは廃業を余儀なくされました。
今でも残っている街金は、中小消費者金融、中堅の消費者金融と呼ばれることが多いですね。
街金屋さんも、そう呼ばれる方が嬉しいみたいですよ。
というのも、街金という言葉も、プラスの意味で使われることは少ないからです。
街規模で活動している貸金業の中には、ちゃんとした消費者金融もいますが、それ以上にそうでない業者(闇金)もいるため、悪い意味で使われてしまい、街金=怖い闇金融というイメージが定着してしまっています。
街金もサラ金と同じように、マイナスの意味で使っている人が多いので、もし「街金を紹介する。」と言われたら、その会社が闇金でないかどうか、ちゃんとした会社かどうか確認しましょう。
闇金とは
闇金とは、財務局や各都道府県知事から許可を得ずに営業している貸金業のことを言います。
医者でいうと、医師免許のない闇医者と同じです。
闇金は、そもそも法律の枠外でやっているので、わずらわしい法律のしばりなどなく好き放題やっている…と言っても過言ではありません。
例えば…
定金利以上の高い金利
総量規制以上の貸付け
厳しい取り立て
審査や消費者の信用なしでの貸付け
法
程度の差はありますが、このようなことをごく普通に行っているんです。
闇金でお金を借りたら大変なことになる…ということは頭ではわかっていても、お金に困っているときは人の思考は麻痺してしまっていますし、知り合いから紹介されたから闇金だとは思わなかったという人もいます。
例え誰かの紹介であったとしても、審査もなく、誰にでも即お金を貸してくれるまともな貸金業者はいませんので、気を付けてください。
闇金のリスクを知って飛び込むならまだしも、闇金と知らずに借りてしまう人が多いのは、怖いことです。
闇金は、ドラマや漫画のネタになりやすく、厳しい取り立ての様子がよく取り上げられているので、その怖さは言わずとも想像がつくと思います。ドラマや漫画では、いい闇金屋さんもいますが、現実にはドラマのようなことはあまりありません。
くれぐれも、消費者金融と闇金との違いだけはしっかり知っておきましょう。
以下では、消費者金融と闇金の見分け方についてご説明します。
闇金の見分け方
①登録票があるか
まず、みなさんが知っているような大きな会社や、CM広告を出している会社の場合は、問題はありません。
法にのっとった消費者金融・街金は、店頭やホームページに貸金業者登録表の掲示があります。
貸金業の営業は、財務局や各都道府県知事から許可を受けますから、登録表には「○○財務局長(×)第×××号」か「○○知事(×)第×××号」となっています。
この登録表がなければ、闇金ということになりますが、困ったことにこの登録表を持っているように見せかける闇金があります。
これは立派な犯罪ですが、そもそも法の外側で仕事をしている人たちにそんないい分は通用しません。
あなたが、闇金にひっかからないためには、闇金の手口を知っておくことです。
②貸付額に応じて15~20%の上限金利内の貸付であるか
貸金業者は、法定金利の範囲内で金利を自由に設定できます。
10万円未満:20%まで
10~100万円未満:18%まで
100万円以上:15%まで
(すべて年利)
これを超えた利息を設定すると、処罰の対象となりますので、まっとうな貸金業はこの範囲内で金利を設定しています。
闇金の最大の特徴は、利息が高いことですから、まずこの範囲内ではやっていません。
利息を確認するのが、闇金かどうか確認する一番わかりやすい方法です。
③申込条件はどうか
消費者金融は、申込条件として「20歳以上で安定した収入があること」を挙げています。
ところが、闇金では、返してくれさえすれば「誰でも」貸しますよと言うことがあります。
親切に見えるその言葉も、裏を返せば、相手が誰であっても取り立てますよということ…
専業主婦や無職、20歳に満たない人でも、貸付けをするとうたっている会社には気をつけましょう。
③審査があるか
お金を貸すには、審査が必ずあります。
審査の際には、情報信用機関に個人情報の開示請求をし、他社での借り入れや返済状況を確認するんです。
なぜかというと、返済能力を確認するためでもありますが、総量規制によって年収の3分の1以上の貸し付けができないため、他社からの借り入れ状況を確認する必要があるからなんです。
しかし、闇金の場合は、そのような審査ではなく独自の基準で貸し付けを行っています。そもそも、他社で貸してくれなくなった人が闇金にくることが多いですし、どんな状況でも取り立てる姿勢でいるんですね。
お金を借りるときの審査は、確かに不安なものです。
審査なんてなければいいと思う人も多いのですが、その審査があることによって無理な借入れをしないようにできているのです。
多重債務に苦しむことがないように、審査がないという甘い宣伝文句には気をつけましょう。
④固定電話番号やホームページがあるか
闇金は、固定電話ではなく、携帯電話を使うことが多いです。
問合せをするときの電話番号は、090・080などです。
なぜかというと、闇金は、違法なことを行っているので、サービス内容が明るみになれば、処罰の対象となってしまうからです。
そのため、電話は携帯電話、ホームページを持たずに営業をしていることが通常です。(なかには、ホームページをもってネットで営業しているところもありますので、内容をよく確認してみましょう。)
あなたが借りようとしている会社の電話番号が携帯だった場合は、ちょっと慎重になって調べてみましょう。
⑥違法な取り立てをしていないかどうか
貸金業法第21条には、取り立て行為の規制が書かれています。
貸金業者は、これに違反した取り立てはできませんが、闇金はそんなことを気にせず厳しい取り立てをしています。
ここではすべてを説明することを省きますが、例えば、午後9時から午前8時までの間や、その他不適当な時間帯に、取立をすること(電話連絡やFAX、訪問など)は禁止されています。
また、債務者と保証人や連帯保証人のように法律上支払請求ができる者以外には、返済要求をすることはできません。配偶者・親・兄弟・親戚であっても、できません。
厳しい取り立てについては、融資の契約前にはわからないので債務者にとっては判断が難しいかもしれません。
1つのポイントとしては、貸金業法第21条に書いてある内容は、実際にしていなくても、「~するぞ。」と言ってもダメということ。
「お金が返せなった時は~~しますよ。」というような会話があれば、絶対に関わってはいけません。
闇金に借りてどうにもならなくなったら…
知らずに闇金でお金を借りてしまい、どうにもこうにもいかなくなったと苦しみ悩んでいる人が、たくさんいます。
もし闇金に知らずにお金を借りてしまったら、「なんだかおかしいぞ」と気が付いた時点ですぐに、関係を断つことを考えてください。
闇金と知りつつ、お金を借り続けてしまうから、借金が膨れ上がっていくのです。
闇金は、そもそも法律の枠外で営業しているため、法外な利息や脅し、暴力を行うこともあります。
警察や弁護士に相談したら、どうなってしまうのか報復を恐れて相談できないという話も聞きますが、手を切るには、強い意思と脅しに負けない精神力が必要なのです。
以上が、消費者金融と闇金の違いと見分け方になります。
どんなにお金がないときでも、違法な業者とはかかわらないようにしましょう。例え金利が高くても、今乗り越えればなんとかなる…。その一歩が、人生を破たんさせてしまうんです。
帝国金融や萬田銀次郎は、闇金なの?
さて、ここからは余談になりますが、冒頭で例にあげた漫画の話をしますね。
でも、漫画だからいい人に書かれてるけど
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