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キャッシングへの自動車ローンの影響
オートローン・ディーラーローンなど、自動車の支払いがまだ終わっていない人は、個人向けのカードローンを契約できるのでしょうか。
結論から言うと、車のローン残債それ自体は、キャッシング審査に影響しません。
そもそも住宅・自動車などの大型ローンについては、年収の1/3までしか借入できないという”総量規制”の対象外だからです。
ただし、支払い状況・毎月の支払額については、厳しくチェックされます。
自動車ローンのある人は「収支のバランス」を見られる
自動車ローンの残債は、個人向けキャッシング審査の対象ではありません。
問題となるのは、毎月支払額と月収のバランスです。
支払額については、申込者の自己申告ではなく、信用情報期間からの照会に基づいて行われます。
これと毎月の収入を付き合わせ、「これ以上返済額が増えると生活が行き詰まる」と判断されてしまった場合、カードローン審査は否決となります。
キャッシング審査に落ちる収支バランスとは
結論から述べると、車+住宅ローンの支払いが収入の40%以上を占めているようであれば、キャッシング審査に通らなくなる可能性があります。
次に注目されるのが、過去2〜3年以内の支払い状況です。
数日〜10日単位の遅延事故が一回でもあれば、審査の上で大きなマイナスポイントとなります。
キャッシング審査が甘いのは?
消費者金融系・銀行系問わず、大型ローンのある申込者については、収支のバランスや支払い状況を厳しくチェックします。
それでも「少しでもいいから借りたい」という方は、街金融・新生銀行レイク/同銀行の完全子会社が経営するノーローンなどをおすすめします。
それぞれ1万円刻みで利用限度額審査を行うのですが、言い換えれば「収支のバランスが取れるギリギリのラインで貸付をしてくれる」ということになります。
それでも、30万円以上の貸付は、他金融機関と同じく厳しく審査されると考えるべきです。
自動車ローン新規契約に影響を及ぼす審査
反対に、自動車ローンの新規契約に影響するものを考えていきます。
結論から述べると、
- 個人向けカードローン
- 奨学金
- クレジットカード(ショッピング/キャッシング枠両方)
- 携帯電話の割賦代金
- 所有権留保契約なしのショッピングローン(契約書に明示あり)
これらの残債と支払い状況(過去2〜3年分)が、自動車ローンの審査に影響します。
これから購入しようとする車の代金+上記で挙げた残債合計が収入の40%を超えると、銀行系のオートローン・フリーローン契約は困難になります。
同居家族も審査されることがある
2017年現在ではほとんどありませんが、車を2台以上所有している・頻繁に買い換えているといった場合、同居家族についても調査されることがあります。
付記すると、このケースでは「信用情報開示に家族の同意がほしい」と告げられます。
家族について照会をかけるのは、年収・債務整理歴の確認の2点のみと考えて問題ありません。
家族年収については、金融会社側が「この人には信用があるので、本人の収支バランスに問題があっても、社内基準で審査に通したい」という努力の一環と考えるべきです。
自分からは「家族でこのくらいの収入になるから通してほしい」という申告は出来ないので、注意してください。
家族の債務整理歴については、任意整理であれば大きなマイナスポイントとはならないものの、自己破産・個人再生については重く見られてしまいます。
収入のあるご家族それぞれの経済状況についても、自動車ローン契約前には念のため確認する必要があります。
ディーラーローンなら審査は甘い
この点、ディーラーローンの場合は「車の代金+他残債が50%」でも審査可決となるケースが多くあります。
理由としては、所有権留保契約にあります。
所有権留保とは
端的に述べると、「支払いが終わるまで車はディーラーのものである」という契約です。
支払いが遅延したり、契約者が誠実な対応をしなかった場合、ローンの残債に引き当てるために車を引き上げます。
つまり、買った車がそのまま担保にとられているということです。
そのため、ローン契約者個人の信用情報を厳しくチェックする必要はありません。
審査が甘い理由はここにあります。
1ヶ月遅延でも車が引き上げられてしまう
ディーラーローンは、支払い遅延に対する制裁が厳しくなります。
ほとんど督促なしに、1ヶ月の遅延で車の引き上げ予告送付・2ヶ月以内には実際に引き上げ業者が来るということも、珍しくありません。
ディーラーローンで車の購入を決めた場合、自主的に収支バランスを保つ必要があります。
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